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Sanshin(三線)

三線 (縦).JPG

社会人になってしばらくすると、沖縄ブームがやってきた。大阪城の野音で「琉球フェスティバル」が開かれ、酒もビールも泡盛も持ち込み放題のすごいコンサートだった。当然、三線が欲しくなった。当時の大阪の楽器屋さんには置いていなかったので、沖縄まで買いにいくことにした。(大正区に行くことはそのときは思いつかなかった)

友人に三線専門店を教えてもらい、その場所を目指したが、なかなか店にたどり着かない。かなり歩くと、そこに小さな三線屋があった。三線を買いたいことを告げると、組み立てたものが今はない、今日は主人がいないから組み立てられない、ということで1日待つことに。

しばらく無駄話をしていたが、店に入ってくる人はみんな、その日の民謡コンクールの批評をしていった。本土ではこんなことはないよな。

さて、三線を手に入れて沖縄をうろついていると、いろんな人が声をかけてくる。

 

「何を持ってるんですか?」

 

僕の三線を指差して聞いてくる。

「わかってるくせに!」と思いながらも、袋から出して見てもらう。「何か弾いてください」ってお願いすると、決まって「わたしは弾けないから」とことわるが、たぶんすごく上手いのかもしれない。

沖縄では本当にみんな、三線が好きなのだ。僕も大好きになった。

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