楽器をやってる人で、あんまり音楽を聴かない人って案外いるんですよ。結構弾ける人でもかなりの数いると思います。ライブハウス出たりしている連中でもそうです。あんまり音楽を知らない人がいます。
録音ができない時代は仕方がないかもしれません。でも、CDやレコードがない分、生演奏に触れる機会は多かったでしょう。今より真剣に音楽を聴いたものと思われます。
今の時代では、CDを買わなくてもYouTubeやサブスクリプトでタダで音楽が聴ける時代です。どんどん音楽を聴いていくと、自分の好きなアーティスト、ジャンルがはっきりしてきます。
(写真はウクレレの先祖ルネサンスギター。東南アジア、南米など、世界中にこの楽器の子孫が存在する。)
僕の場合はこんな感じでした。
小学生、中学生、高校生の頃は、小遣いで1ヶ月に1枚だけLPが買えました。それ以外はカセットテープに録って聴きました。FMラジオから録音したものもよく聴きましたね。
大学生のときもあんまり大量にCDを買い込んだりはできないので、同じCDを何回も聴きました。でも、楽器(そのときはクラシックギターでした)を習っているし、クラブの後輩にも教えないといけないので、なるべくCDは買うようにしていました。
社会人になると、自分が自由に使えるお金が増えたので、欲しいCD以外に、ちょっとだけ興味があるものも買うようになりました。そうすると聴きたいジャンルがどんどん増えていくのです。そのころ古楽器のリュートを始めたので、古楽のCDは結構集めましたね。リュートだけでなく、合奏、合唱など、また中世からバロックまで幅広く聴きました。
今は、ワールド系の音楽に興味がありますね。ここ数年は南米を攻めています。
やっぱり楽器をやる人は音楽を聴いた方が絶対にいいです。何か特定の好きなジャンルがあれば、尚いいです。自分の音楽のルーツとなるものを持っておかないと上達はしません。これは断言できます。例えばウクレレやギターでは指は動くようにはなるかもしれませんが、それによって何かを伝えることはできません。言葉と音楽は非常に似たところがあるのですが、単語の羅列では自分の思いを伝えにくいのです。単語を連結し、いい位置に配置し、それを綺麗な声(ときによってはしわがれ声の方がいいかもしれません)で発音して初めて、自分のいいたいことを伝えられるというものです。
音楽ではフレーズというものがあって、それにニュアンスをつけることによって生きた音楽となっていきます。そのニュアンスを学ぶのが過去のアーティストやジャンルからなのです。すべて自分だけのオリジナルな音楽などこの世にはありませんし、あったとしても人から無視されているでしょう。誰でも初めは誰かの真似から入るのです。
楽器を始めたばかりの人は、何から聴いたらいいのかよくわからないかもしれません。でも、少しづつ聴いていくようにするのです。ラジオが一番いいと思います。自分の知らないジャンルからもかかりますし、嫌いなジャンルは聴かなければいいのです。 好きな音楽ができると、楽器を習うのも断然面白くなってきます。何か、興味を少しでも持ったら聴いてみてください。
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