今ではウクレレの方をよく弾きますが、ちょっと前まで一番よく触っていた楽器、ギターです。
いわゆるクラシックギターなのですが、ちょっと形が違います。
19世紀の初め頃にフランスのラコートという人の工房に居たラプレヴォットという人が考案したデザインのギターです。(本物ではなく、コピー楽器です)
現在のクラシックギターとの違いは、まず、弦長が短いというのが挙げられます。
現代のギターは650mmを標準としますが、19世紀ではもう少し短く600mmから640mmぐらい、いろんな長さで作っていたようです。
また、この楽器で目立つのは、サウンドホールの形ですね。なんと楕円形です。楕円形のサウンドホールを持つ楽器はジャンゴライン・ハルトが使っていたジプシーがよく持っているデュポン社のギターが有名ですね。フランスでは割とあったのでしょうか。
あと、ヘッドの形が8の字になっています。これは、19世紀のギターにはよくある形で、現在の方なマシンヘッドも19世紀に発明されます。調弦のやりやすさが全然違いますね。でも、この機械式でない木製ペグの方式でも慣れれば全然問題ありません。
それと、下の写真、ちょっとわかりにくいのですが、指板に緩くアールがつけられています。
スカロップ指板といって、指板に指がつかずに押弦することができます。ということは力をあまり入れなくても弾けるということです。現在ではメタル系のエレキギターに採用されていたりします。
それと、裏板もフラットではなく、ふくらみのあるアーチバックとなっています。バイオリンなんかはそういう形ですね。
それと、力木という、表面版の裏に補強のために貼る木の棒が、縦に太いのが2本だけという、他に類を見ない特殊さです。
このギターは1999年に注文して2000年に出来上がってきたのですが、装飾がほとんどないにもかかわらず見た目がすごく綺麗なのと、クラシックギターとはちょっと違う鳴り方が気に入っています。また、長時間弾いていても疲れません。ボディの薄さとスケール(弦長)の短さ、たまに「それ、ウクレレですか?」って聞かれることもあるけど。
19世紀のクラシックの曲は少ししか弾かないのですが、普段使いのギターとして最適です。この形がもっと流行ればいいのに、とよく思います。
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