トニー・アレンというドラマーが亡くなった。それで、ラジオで追悼番組があった。
トニー・アレン、なんか聞いたことがある名前やな、ぐらいにしか思ってなかったけど、ラジオを聴いて思い出した。「このドラム、聴いたことある!」
トニー・アレンはもともとジャズドラマーだけど、フェラクティのバンドで活動していたことで知られている。アフロビートの創始者なんて言われてる。
どうして聴いたことがあったかというと、ベルリンのテクノミュージシャン、モーリッツ・フォン・オズワルドのトリオのCDを持っていたからだ。
モーリッツ・フォン・オズワルドは90年代にベーシックチャンネルというグループでデトロイトテクノの流れでミニマル系のテクノをやっていた人。
このアルバムもミニマル系の音楽だ。ほとんど同じ音形が繰り返されていく。シンセサイザーで作る音楽だけど、80年代のようなきらびやかな(というか鬱陶しい)音は使わない。渋い低音中心のダブっぽい音。
それにトニー・アレンの一聴地味なドラミングが加わっている。これ、永遠に聴けそうな気がする。派手な展開は一切ない。淡々と渋い音が連続するが、全然飽きない。不思議な音楽。
今年の3月に発売された、Tony Allen & Hugh Masekelaの「Rejoice」もYouTubeにあるので聴いてみたら、これもすごくいい。トランペットとサックスとドラムというフリージャズみたいな編成。フリーじゃなかったけど、かっこいい音楽。
こういう音楽に触れると、自分のやっていることがものすごく幼い感じがしてくる。日本の音楽界全般がまだ大人になりきれていないように思う。ヨーロッパの洗練、熟練は羨ましく感じる。ウクレレでも大人の音楽ができるようにしたいものだ。
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