「The Dead」はジェームズ・ジョイスの短編小説で、映画にもなっている。
去年の12月、クリスマスの朗読イベントで、映画の「The Dead」を紹介する文章を使った。
映画を観てみたいと思ったけど、ちゃんとした内容はよくわからなかったので、ジョイスの「ダブリナーズ」を買った。
昔「ダブリン市民」というタイトルで出ていたもので、それの新訳だということだ。
実は、この本は昔買ったことがある。でも、初めの1〜2編を読んだだけで、古本屋に売ってしまった。有名やけどあんまりおもんないな、と、その頃は思っていた。
しかし再び買ってみて、「The Dead」を読んだら、昔の自分は間違っていたことがはっきりわかった。
クリスマスのパーティでの華やかな前半と、後半は客で来ていた夫婦(パーティの主催者の甥夫婦でもある)の二人のしみじみとした会話が対照的。妻と出会った頃のようなときめきを求めていた夫は、妻の昔好きだった人のこと、若くして亡くなったという事実を聞かされて、さっきまではしゃぎたいと思っていた自分を恥ずかしく思う。死んでいった人のこと、自分たちも含めてこれから死んでいくであろう人達のことを思い、大きな愛の感情を知る、といった感動的なものだった。
最後のところを電車の中で読んだので、危うく泣きそうになるのをこらえるのに必死だった。
この物語の中に出てくる「オーグリム(オクリム)の乙女」というアイルランドのバラッドがある。その曲をYouTubeで探してみたらありました。映画でのシーンも。
これは映画も観たくなりますね。
映画と小説はところどころ設定が違ってます。小説では男性のテノール歌手が歌いますが、映画では女性が歌っています。
ここを観るだけでもう、目がウルウルしてきます。
音楽がいちいち素敵ですね。馬車のシーンだけで泣けてくる。
早速、ウクレレで弾けるようにしました。
19世紀的なやり方でいいでしょう?
ジェームズ・ジョイスはギターを弾いていたみたいで、それを修復して演奏している動画もあった。ジョイス、ちょっといろいろ読んでみたくなったよ。
これを去年に知っていたら、イベントでは間違いなくこの曲を弾いたのですがねー。ちょっと気づくのが遅かったか。やっぱり本は読んでおかないといけないですね。
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