ウクレレで、初めての曲を弾くとき、特にメロディを弾こうとしたときに、いろいろと迷ってしまうのが左手の運指です。
大半の人は、初めに使った運指を2回目以降に弾くときも使ってしまっているのじゃないかと思います。
運指についての基本的な考え方を書いておきますね。
1、左手の人差し指、中指、薬指、小指の順に、高い音になっていくような指使いにする
例えば、人差し指で2弦1フレットを押さえていたとすると、中指は2フレット、薬指は3フレットを担当させるのが合理的な考え方です。もちろん、その通りにはいかないことも多いでしょうが、そういう風に考えておくのです。もし2フレットを中指が押さえていて、次に4フレットを押さえなければいけないときに、人差し指を持ってくるのはやりにくいですよね?そういうことです。
2、小指には楽をさせる
指の中で一番力の弱い小指はなるべく使わないで済むように運指を考えます。小指に力のある人、小指が長い人は他の指と同等の扱いでかまいません。むしろ、その方が好ましいです。でも、だいたいの人は小指が弱いか短いです。
昔、クラシックギタークラブで後輩の運指を見ていたときに、同じフレットで弦が移るときに、小指でセーハさせていました。こういうのは押さえ損ねて音が鳴らなかったりするので、よくない運指ですね。他の部分である程度高音域に移っておいてから人差し指か中指に担当させたいところです。小指には、あんまり無茶なことをさせないようにということです。
3、さらに先のことを考えて、左手の動きを最小限にする
例えばAmなど4弦の2フレット(A音)を押さえることがあって、その次の和音がFであったりするときには4弦の2フレットは中指で押さえておくのがいいですね。人差し指が空いていますから、2弦1フレットのF音をすぐに押さえられます。このように、現在も押さえやすいし、次もスムーズに押さえられるような運指にするべきです。ギタリストのエリック・クラプトンは、ロックギタリストであるのに、あだ名は「スローハンド」です。あの複雑なフレーズや早弾きをしているにもかかわらず、左手に派手な動きをさせず、止まっているように見えることからそう呼ばれているのです。かっこいいと思いませんか?
4、フレーズ感を出せるようにする
音楽にはフレーズといって単語のようにひとかたまりの部分がありますね。それを途切らせないような運指を考えることです。例えば「ミ、ファ、ソ、ファ、ミ」というフレーズがあって、それを2弦で弾きたいときに、普通は「(2弦の)開放弦→1フレット(人差し指)→3フレット(薬指)→1フレット(人差し指)→開放弦」という風に弾くと思います。それを1フレットを中指にして、3フレットを人差し指にすることは、音が途中で途切れて、フレーズとして聴けないようになってしまいます。そういう運指は避けるべきです。
だいたいこんなところですかね。
初めは難しいかもしれませんが、合理的な運指を使えるように常に考える癖をつけておくといいですよ。
Comments