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講談

4月から5月にかけての長ーい引き篭もりの日々、結構いろいろと収穫はあった。

その一つが、今まで全然観たこともない講談を観たことだ。

もちろんYouTubeで。

今、飛ぶ鳥を落とす勢いの講談師、神田松之丞が真打ちに昇進して神田伯山となった。今年2月のことらしい。異例の出世ということだ。

初めに観たのが「中村仲蔵」。人情咄。40分超の熱演。

初めての講談で泣いてしまった。

仲蔵は歌舞伎役者だが、自分の家柄では絶対にできない出世をする。ところが嫌な役を回されることになる。それをしくじると、もう今の地位にいることはできない。その演出を考えている時に、雨宿りのために入った蕎麦屋で見た浪人者。彼をみて演出を思いつく。ようやく初日、思い通りの演出で臨むが、舞台は静まり返ったまま。誰一人声をかけない。そうして、数日経った頃に、芝居を観にきていたらしいうるさそうな客が知り合いに話しているところを聞くと仲蔵のことをべた褒めだった。

その、芝居にうるさそうな客の話で、講談を観ているこっちもつられて泣いてしまうのだ。こんな感動するものなのか。


そのあと、「畔倉重四郎」を観る。今度は極悪人の話。人を殺しまくって捕まり、大岡越前の裁きを受ける。全部で19席。1日に4席ずつで5日かかるそうな。

こういうときにYouTubeは便利。

でも、神田伯山は寄席に観に行きたいね。これから寄席はどうなるんだろう?

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